2010.06.22

DOGU 東北のヴィーナス

0p_tohokuvenus06 DOGU 東北のヴィーナス
120mm  modeling by YAGI
ファンド原型 レジン複製品を着色

この土偶は縄文中期に製作されたもので、
山形県西ノ前遺跡で発掘されました。
西ノ前土偶形式と呼ばれる形のなかでも、もっとも洗練されたデザインとなっています。

半円を描いた頭部と三角形に張り出した胸、
 そして絞れた胴から腰へつながる曲線を描きながら、
            スラリと伸びた足で着地する。
各部位を強調するように凹状に文様が掘られているが、
 腕 、さらに目鼻などの細かな彫刻は無い。
 それらは余計なもので、
   ただ美しいカタチを追求したように思える。

(注・頭部の穴に紐で仮面を被せたとの説もあるそうです)

シュルレアリストの表現する作品にもみえ、
 背面を造形しているときには、
 マン・レイの写真「アングルのヴァイオリン」
                  を思い出しました。
十字架が人間の表現する単純でもっとも奇麗なカタチとも
 いわれるように、
 その感覚は変容することがないのかもしれません。
はじめにコレがあって、装飾する美しさを経て、抽象とな
     り本質に迫った時に、また元に戻るような感覚。

まったくの素人考えですが、そんな思いにとらわれました。

              製作者 Pucephalas

0p_tohokuvenus01 0p_tohokuvenus02 0p_tohokuvenus03

今作「東北のヴィーナス」 は、2010夏のワンフェスで
 展示販売予定です。サイズは手に乗せられる120mm
            (本物は45cm)
 塗装墨完成品と無塗装キットを用意しますので、
 土偶好きな人、カタチに惚れた人、オモシロ好きな方々、
    SPICEへお訪ねください。

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2009.08.26

三次の妖怪ものがたり

 夏の宿題として残してあった妖怪見学?を、
 昨日の休みにやってきました。

 三次にある、県立歴史民俗資料館で開催されている、
   「三次の妖怪ものがたり」 へ行ってきたのです。

 展示物は、
  稲生物怪録
   柏本 (稲生平太郎が柏生甫に口述し記したもの)
   三次実録 (後年になって平太郎自身が記したもの)
     などの文章もの
   稲亭物怪録 絵巻
   稲生武太夫一代記 絵巻
   稲生物怪録 絵巻
   稲生怪談の由来併画 絵巻
     などの絵巻数点 ほかが展示されていました。
  
 物語の内容はパネル展示ですべて紹介されています。    

さて、肝心の 絵巻が開かれた部分は
 最終日、妖怪の頭領である山本五郎左衛門が、平太郎の
勇気を褒め称えて、百鬼夜行とともに帰っていくという場面。

 それぞれに描写が微妙に違うのですが、
 特に稲亭物怪録は、違いが大きく面白かった。
 
 いままで本で観たりしたものは百鬼夜行図のようなものば
かりだったのですが、
 この絵巻は幽体のようなフワフワした人間の影が無数に
描かれていたのです。

 これは柏本にある文章から絵巻に起こされたとあって、
 江戸の妖怪ブームの影響をあまり受けていないのかも
しれません。
 怪現象も、他の絵巻に比べて、描写がおとなしい画がほ
とんどでした。
 
 もちろん、絵師が妖怪の描写に腕を奮ったというのも
楽しく観るのですが、
 こういう素朴な現象を絵にしてあると、平太郎が体験を
声を静めて語っているようで、その実在をとくに感じられ
るような気がします。

 展示は今月30日まで。
 興味のある人は、ぜひ見学に。

 ついでに古墳散策もたっぷりとできます。 

 自分・・・もちろん僕も古墳散策をじっくりと隅からスミまで
・・・・ おかげで秘境駅 (は大袈裟か) のようなところから
帰ることになりました。
                      Pucephalas

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2009.03.11

どろどろ、どろん と始まります。

今週末より、広島市現代美術館で、

 どろどろ、どろん 
    異界を巡るアジアの現代美術 展

 が開催。楽しみにしているのですが、
 どうやらそこで
    「稲生物怪録絵巻」 が展示されるようなのです。

 告知ポスターの前、頭の中に三次の妖怪達が
         暴れ踊りまわりはじめたようで・・・

 どうする。どうする? (何がどうする?)

 次の休みには比熊山へ・・・
              じゃなく、比治山へ

                    Pucephalas

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2008.11.18

稲生物怪録を観てきました。

「武太夫物語」絵巻 (稲生物怪録)を観てきました。
  徳川家姫君の華麗なる世界展 (福山・広島歴史博物館)

 展示されていたのは、
          尾張徳川家に伝わる3巻目(全3巻)
 そのうちの、
  25日の怪 縁側の踏み石に死体の横たわる話 と、
  26日の怪 臓物をたらした女の生首 の話。

 こう書くとスプラッターなのですが、これは三次藩の少年
稲生平太郎の遭遇した妖怪ばなし なのです。

 広島藩主浅野家に嫁いだ尾張徳川家の姫から、実家に
絵巻が伝わったようです。
 平太郎は成人してから広島藩に出仕、その時、この話が
語られ物語に絵巻物にと記されました。

さて、その展示
 なのですが、簡単な解説にわずか2つの話部分しか開いてい
ないため、誰もそれが何かを判らないのように見えました。
 クライマックスは百鬼夜行のごとくなのだから、
 ここをバアッーーと開いて欲しかったなぁ。

 他の日には別の絵がめくられていたのかな・・・
  巨大に膨らんだ頭から赤子を生み出す妖怪や、
  茶を運ぶ一つ目坊主、
  天井いっぱいにある老婆の顔、
  つづらの変化する大蝦蟇 に、
  蟹石 など  

  妖怪そのものという絵もあるのに・・・

 あぁ~もったいない。

 まぁでも本物を観れたので良し か。

 
 そして、広島から福山へ向う道中、いろいろ夢を
観させてもらったし。怪しい話はまた次に、

                    Pucephalas

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2008.10.16

稲生物怪録が展示

「稲生物怪録」は知っていますか?

 広島・三次に伝わる化物ばなしで、江戸中期の三次藩に
暮らす少年、稲生平太郎(武太夫)が体験し語った実話と
して、書物に残っています。

 切っ掛けは平太郎が友人との肝試しに百物語をしたこと
から。翌日より怪異が続出します。
 物が勝手に動く、音がするなどから、知人に化けた物ノ怪
来訪で悪さをされ、さらには妖怪が部屋を暴れまわる。
 はじめは驚きもした平太郎ですが、やがてなすがままと平然
として化物の出る屋敷に暮らしつづけます。

 化物騒動は一月続き、
       精根尽きたのは妖怪のほう。
 首領である山本五郎左衛門が正体を明かし、
         平太郎の動じぬ様を褒め称えて去っていく。

 という話。
 さらに山本五郎左衛門が平太郎に手渡したという、妖力を
持つ鎚というのが、広島・国前寺に伝わります。
 
 後日談のような妖怪退治話も伝わるほか、

 平田篤胤がその研究を熱心にしたことで江戸期にブームを
起こしたそうですし、泉鏡花や稲垣足穂など後世の作家も
それを題材にして物語を書いたりしています。
 さらに・・・・
 (続けると終わらないので、ここまでに)

そして、
 SPICEでも造形アイテムとして、これより題材を得ているの
は、ブログ読者なら知っていてくれる事でしょう。

 その絵巻物が、
  「広島歴史博物館」(福山) で展示されています。
   
 「稲生物怪録」の展示は10月17日~11月24日 まで、

 
 行かなきゃね。せったいに。
 
 三次民族資料館にあるものとは別のものだそうです。
 

そういえば、
 はきもの博物館へ行った夜。ちょっとした夢を観たので、
 もしも太郎作品と妖怪絵巻を同じ日に観たら・・・

考えると、
 震えてきます。楽しみで、

               Pucephalas  

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2008.10.07

打ち鳴らせ!

 久しぶりに太陽の下を歩いた気がする。
 それもそう、あの森へ冒険したとき以来の日の光だ。

 あの時に観てしまった秘密、その後に感じる存在への不安。
 誰かが私を監視している・・・

 としたらミステリィのひとつも書けるでしょうが、
  (ちょっと仕事を溜めてしまったのと、本来の不精に
    よるものだからなんの格好もつきません。)

 ようやく落ち着いたので、
             今日の休みは福山のほうまで。

 いま 「はきもの博物館」で
【足あと広場から30年 岡本太郎 展】 が開催されています。

 ここを訪ねたのは小学校の時に行った遠足でのことだから、
 自分もほぼ30年ぶりということになります。

 その時の記憶がだいぶ薄れているところに、中庭が塗り直さ
れたと知ったのでまた訪ねてみることにしました。

 そして期待は良いほうに大きく裏切られます。

 まずは「午後の日」のお迎え。(広島現代美術館にもあり)
 そして「坐る事を拒否する椅子」

 さらに「梵鐘・歓喜」  打ち鳴らしてもいいと説明書きがある
ものの、それでも心配になって、
    鳴らしてもいいですか?と聞いて 小槌を振りました。

  グゴ~ン~~~~・・・

 展示室には「記念撮影」をはじめに10数点の絵画に、
 「湧き上がる」ほか立体作品も同じくらいあって、
 ほかに陶器やバネルなど、
 十分に楽しめる内容でした。

 常設展のほうも一回りして、
 やっぱりまた鳴らしたいなぁと 鐘のところへ戻って
 もう1回いいですか? そう断って
 グゴォ~~ン
 ついでにもう一度
 ガ~ン~~・・・

 岡本太郎自身が鳴らしていた映像(CMだったか)
  のようにガンガン打ち鳴らしたいけど、さすがに怒られそう。

 それでも、もう、いっぱい満足。

 しばらく中庭を眺めたり歩いたりしてから、
 また川崎の美術館へ行きたいな。アトリエ(記念館)へも、
 と想いを深めながら建物を出ると、
 そこで幼稚園の団体とすれ違いました。

 しばらくして背中から聞こえてきたのは、
 鐘の打ち鳴らされる音。 

 素晴らしい! 拍手!!

                  Pucephalas     

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2008.09.14

無事に帰還

 心配かけました?が、無事に戻ってきました。
 いろいろ楽しくもあったのですが、ちょっとここでは書けません。

 好奇心に抗えず、てっぺんまで登ってみた事だけ報告です。
 詳しくは、次にみんなで集まった時にでも。

 イ~ネッ! イ~ネッ! 

                   Pucephalas

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2007.05.07

仕事サボると、いろいろ考えます。

連休中の4日、NHKの番組で

人形作家を取り上げていました。

それはアニメ・コミックなどのフィギュアでなく、
特定の人物の顔を粘土でつくり、指人形にする。

という仕事。

依頼者の多くは、その家族へのプレゼント、
また、亡くなられた方の遺影として、
求められていくそうです。

 僕は、作品はひとりでも多くの人に観られてこそ
と思い込んでいた部分もあったようです。
 その作家が作品を依頼者に受け渡すさまに、
 素直に感動していました。

 その人形に対して作者の思い入れは薄いはずです。
 対象物との記憶は、そこに無いからです。

 しかし、それを受け取った依頼者、プレゼントされる当人は、
 その人形にいままでの記憶を喚起、
 または、投影して、作品を手にすることができるのです。

 素晴らしい仕事でした。

その翌日も、同じ局で、
 刺の付いた(着いたともいえるか) 造型をする作家を
取り上げていました。

 動物や空想上の生き物、
 壺などの形に、
 ただ刺を植えていくのです。

 出来あがった作品が、
 テーブルに並べられていましたが、
 どれも驚くほど力があるように感じられました。

 ナゼだろう?。 と、
 作者の造る意志が、ただ 

 「オモシロイから」

 にあるのだと僕には感じられました。

 個に造型を遊ぶ、
 仕事として 唯一の人形を作る。

 作品に力がある。
 作者でなく、手にする(または観る) 人の思いが作品に入り込む。

 どちらも凄い作品ということです。

 なことを仕事をサボってテレビ観ながら考えている

 自分は・・・???

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2007.04.17

澁澤龍彦 展

 もっとも好きな作家、澁澤龍彦 の展覧会
「澁澤龍彦 幻想美術館」 が開催されています。

 その図録が本屋に並んでいたので購入しました。
 会場では、本で紹介された美術家の絵画や写真、オブジェ、
 そして、本人の原稿や所蔵品が展示されているそうです。

 なかでも、スワンベリや、ゾンネンシュターンなど
    「幻想の画廊から」 などで紹介され、
         いまだに実物を観た事の無い作家作品や、
伊藤若冲の「付喪神図」など、
 とても観てみたく思っていた作品などが観られるよう。

今現在は、
 埼玉近代美術館で開催されています。(ちょっと遠いな)
その後、札幌芸術の森美術館  (もっと遠い・・・)
横須賀美術館 での巡回が予定されています。(10月かぁ・・・)

 広島に回ってこないものか、
 どうにか用事を作って横須賀を狙うか、
 なんとかして行きたいなぁ。

 作家没後20年なので、
 毎月のように本や特集雑誌が発売されて、
 亡くなった後で作品を知った自分には、とても嬉しいことです。

 初めて手にしたのが「幻想博物誌」でした。
 文庫の表紙にあるスキヤポデスに笑って手にしたのですが、
 それが24才になった頃だから、16年前のことです。

 作家の死後も、その著作が売れつづける事を
                      本人が確信していた。
 と、奥様の回想を綴った本にありましたが、
 本当にそのとおりになっています。 

 カッコ良すぎますよね。

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2006.09.07

あれこれと考えて・・・

NHK日曜美術館で、コーネルとスコープ少年を扱っていました。

コーネルは、箱を使用したコラージュ作家

桑原弘明は、スコープが付いた小箱を使用した作家です。

どちらも作品集を枕元に転がせてよく眺めていたので、
番組を心待ちにしてしていました。
さて、内容は、
 案内者は子供の頃の記憶を箱に篭める。
 と、まとめたいようでした。
 もちろん、そこに封じ込めるという使い方は箱が持つものでしょう。
 でも、その中に作り出されたものは昔の記憶だけなのか? 

 僕の遊ぶのは模型という趣味です。
 シャドーボックス風の作品が好きなことから、
箱に入れるという作業には特に興味が涌きます。

 はっきりした答えは出ませんが、
・自分の見せたいものを覗かせる。
・対象者の覗くという行為は、すでに作者の領域に入っている。
・その領域を少年の記憶だけ。とするのは、勿体無いなぁ。と感じるのです。
 
(もちろん僕のような ただの模型好き が語るのは失礼な事ですが)
覗いた人が吸い込まれる作品に出会いたい。
それを自分で造れたらとても素晴らしい事と願ってもいます。

スコープ小箱の作品では、
 江戸川乱歩の「押絵を旅する男」を思い出します。

 まさに、覗いた人間が絵に吸い込まれるという話。
 

 番組では、その後に、
 ピンホールカメラの中に人が入る。という作品を取り上げていました。
 箱の内部に、さかさまの景色が浮かび上がる。
 
 これは、「押絵と旅する男」の冒頭部分。
 蜃気楼の場面と、とてもよく似ています。

 としたら、さっすが乱歩!凄い!
 と喜んでいる自分が居ました。
 自分も以前に、これをテーマにした模型作品
造りましたが、

 もう一度やってみるか。という気になります。

でも、箱なら「箱男」でしょう。
 何年も前に放り投げた、製作途中の人形を引っ張り出
してきて眺めもします。

そうそう、番組ではデュシャンも取り上げていました。が、
 箱というテーマから外れるためか、

 「落ちる水、照明用ガス、が与えられたとせよ」

 は画面には現れませんでした。
 部屋を「箱」 と見立てれば、
 これこそ取り上げて欲しかった作品でしたが・・・。
 
 情景模型で遊ぶ僕としては、この作品は遠い遠い目標です。
 写真でしか見たことは無いですが、凄い情景作品なのです。
 (本物はフィラデルフィア美術館に展示)

 そうくれば、「花妖記」かなぁ

 と、こういうわけで、
 次の作品はなかなか決まらないのでした。

・ コーネルの箱 (文芸春秋)
・ スコープ少年の不思議な旅 (パロル社)
・ 押絵と旅する男  江戸川乱歩 
・ 箱男   阿部公房
・ 花妖記(うつろ船)  渋澤龍彦

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